新しい年がはじまって一週間が経ちました。
テレビなどからの「明けましておめでとうございます」という声も聞こえなくなり、
今年のお正月も、もう過ぎ去ってしまった気がします。

昨年、私たちがご縁のあったお客様は、この最初のお正月を喪中に迎えています。
今回は「喪中」について、お客様からよく伺う質問をいくつか紹介したいと思います。

喪中とは、近親者が亡くなった際、一定期間、喪に服すことをいいます。
かつては慶事には一切関わることなく、家にこもって過ごしたそうです。

一般的には一周忌までが「喪中」とされています。

喪に服し身を慎むことを「忌服」といい、かつては〝死はけがれ〟という神道の考えのもと、
けがれの重い期間を「忌」それ以降を「喪」としていたそうです。
現在では、四十九日法要までが「忌中」
一周忌までが「喪中」とされているのが一般的です。
(※宗教・宗派、地域により異なります)

配偶者、1親等、2親等の血族が目安になります。


かつてとは違い、現在の「喪中」の過ごし方はあまり厳密なものではなく、
ご葬儀が終ったらいつも通りの生活に戻るのが一般的ですが、慶事への配慮は必要です。

結婚式、祝賀会など慶事への出席は控えます。
先方に欠席を申し出ても失礼には当たりません。
しかし最近は、不幸の前から予定されていた場合や、故人の遺志や想いを尊重するなど、
様々な理由から、出席するというお考えの方も増えています。

慶事は様々な状況があると思いますが、出席するべきか悩む場合は、
先方のご意向、または周囲の方のご意見をお伺いしてみるのもいいかもしれません。

忌中(四十九日)の期間は控えるのが一般的ですが、それ以降は通常通りで大丈夫です。
時期がずれてしまった場合は「暑中お見舞い」「寒中お見舞い」などとしてお贈りします。

門松やしめ縄、鏡餅などのお正月飾りはしないで、初詣や年賀の挨拶なども控えます。
(※宗教・宗派、地域により異なります)


喪中は年賀状を送らないのが一般的です。
そこで、年賀の欠礼をお詫びするはがきを11月中には先方に届くように送ります。
年末のご不幸で、はがきが間に合わない場合は、
年明け7日過ぎに寒中見舞いを兼ねてお詫びのはがきを送るといいでしょう。

※上記の内容はあくまで一般的な例です。

喪中は、明治時代の「太政官布告」による制定により根付いたそうです。
現在は、法律や細かい決まりがあるわけではありません。
また、地域の風習や宗教により考え方は異なります。
喪中をどのように過ごすかは・・
亡くなった人を想うご家族と、ご自身の気持ちを大切に決めていただきたいと思います。