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お葬式のしおんブログ

お葬式トリビア2 ~日本の風情と言い伝え~

前回の豆知識ブログで、現在のお葬式の習慣の歴史背景をいくつかご紹介しました。
前回の記事はこちらから
click ▶お葬式のトリビア1~現在の習慣と歴史背景~

お葬式の習慣には、長い歴史と地域や宗教による特色があり、とても奥深いものがあります。
今回はそんな日本のお葬式文化で、今も受け継がれている言い伝えや風情を感じさせる雑学をいくつか紹介したいと思います。

 

この記事のポイント
・葬儀の日に雨が降る
・鳥が鳴くと・・
・北枕の意味
・顔を覆う白い布
・蓮の花の言い伝え

 


涙雨 💧
「涙雨」は、まるで涙が雨として降っているかのように感じられる雨のことです。
お葬式の日に雨が降ると「故人が別れを惜しんでいる」「故人が天国へ旅立つための涙」
また、「亡くなった人を悲しむ天や自然の涙」などと語られることがあります。

「涙雨」は、自然と人間の感情を結びつける日本の美しい表現で、文化や歴史の中で大切にされてきた概念です。
哀悼や悲しみの気持ちを表現する、深い意味が込められた言い伝えです。


故人の魂が近くに 🐤
お葬式の日に鳥の声が聞こえると「故人が近くにいる」といわれています。
鳥の鳴き声から、別れを惜しんでいるという風情が感じられます。

また、空を飛ぶ鳥は天国と繋がる存在と考えられ、一部の文化では鳥が魂を運ぶと信じられています。
この言い伝えは、鳥の声が故人の魂の存在を示すサインともいわれています。


頭北面西右脇臥  
「頭北面西右脇臥」(ずぼくめんさいうきょうが)とは、仏教の開祖である釈迦が入滅した際の姿です。
文字通り、頭が北、顔が西、右脇を下にして横たわったとされています。

ご遺体の頭を北に向けて寝かせる「北枕」の習慣は、この釈迦が入滅した姿に倣っています。
この方向で寝かせることで、故人の魂が安らかに旅立つと言い伝えられています。


故人の旅立ちと遺族への配慮
亡くなった方のお顔に白い布を掛ける習慣があります。
これは仏教の正式な服装の白装束の一部で、清浄で安らかな旅立ちを願う意味があるといわれています。
また、お顔を直接見ることが辛い遺族に対して、白い布で覆うことでその現実を和らげる心理的なサポートの意味もあったと考えられています。

現在でも、お顔に掛ける白い布は文化や宗教的背景だけでなく、ご遺族によっては穏やかにお別れできるよう心の整理を手助けする大切なものとなります。


蓮の花は浄土への道しるべ
仏教に関する絵には、仏様が蓮の花の上に座っている様子がよく描かれています。
蓮の花は泥水の中から美しく咲くことから、仏教では清らかさと浄化を象徴し、故人が極楽浄土へ行く道しるべといわれています。
また、極楽浄土は蓮の花が咲き誇る美しい場所という言い伝えがあります。

このような言い伝えを通して、蓮の花は故人の魂が清らかな道を歩み浄土に辿り着くことを願う仏教儀式で広く用いられています。


最後までご覧いただきありがとうございました。
お葬式には長い歴史と共に受け継がれてきた多くの伝統や言い伝えがあります。
その一つひとつに、亡くなった人を敬い、安心して旅立てるようにとの深い思いやりが込められているように感じます。
今後もお葬式の風習やその意味を皆様にお伝えし、伝統を大切にしていきたいと思います。

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