倶会一処
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先日、ご葬儀のお手伝いをさせていただいている際、ご住職がお話の中で「倶会一処」の意味について触れられていました。
「倶会一処」という言葉、ご存知の方はもちろん、また、墓石に刻まれているのを見かけたことがある方も多いのではないでしょうか。
ご住職のお話を聞いたスタッフは、お恥ずかしながら詳しい意味を知りませんでしたが💦、この度その素晴らしい意味を知ることができました。
倶会一処は「倶(ともにそろって)、一つの処(ばしょ)で会う」と書きます。
「阿弥陀仏の浄土に往生したものは、浄土の仏・菩薩たちと一処で出会うことができる」という仏教の教えです。
この教えには、亡くなった後に先立った人たちと同じ場所で再会できるという意味があります。
「一蓮托生」と同じ意味
運命を共にする仲間を指すことが多い「一蓮托生」という四字熟語がありますが、この「一蓮托生」も仏教に由来する言葉で「倶会一処」と同じ意味があるそうです。
一蓮托生も、もともとは仏教用語で、「一蓮」は一つの蓮の花、「托生」は生を寄せるという意味があります。
同じ蓮の花の上に生まれることを意味し、転じて、良いことも悪いことも行動や運命を共にすることを示します。
仏教では、一つの蓮の花に托し生まれ変わるとされています。
一蓮托生は、今を生きる運命を共にすることも含まれてますが、「倶会一処」「一蓮托生」どちらも、亡くなった後に浄土で再会する、生まれる、という同じ意味を持っています。
「倶会一処」という言葉は、私たちに人との絆の大切さを教え、いつかまた一つの場所で会える、そして一つの場所から生まれることができるという、心あたたまる深い意味がありました。
誰しもこの世で死ぬときは一人で、大切な人と別々になります。
別れの痛みは計り知れなく、その穴を埋めることは簡単ではありませんが、
大切な人を亡くされた多くの方々が、再び会える日が来ることを信じて少しずつでも前向きに歩んでいけるよう願っています。
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