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はなでか社長のひとりごと

イチョウ並木

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近所に小さな公園があります。ブランコなどの遊具がある広場を囲むように10メートルを超える立派なイチョウが30~40本立ち並んでいます。周囲は工場が立ち並ぶ地域のためでしょうか、子ども達が楽しめる遊具が無いためなのでしょうか、いつ来ても誰もいない静かな公園です。たまにイチョウ並木をワンちゃんを連れてお散歩を楽しむ方やベンチで団欒する方々がいるくらい。

今の時期は黄金色のイチョウも楽しめます。落ち葉の絨毯もお見事としかいえません。しかしこの落ち葉はこれからどうなるでしょうか?ほっとけば風に乗って周囲に散らかってしまうだろうし、雨が降れば汚らしくもなってしまいます。

そんなこと考えていたら、ちょうどトラックが公園に入ってきました。ご高齢の作業員さんが落ち葉を集めてトラックに積んでいます。お邪魔かと思いましたがちょっとお話を伺うことができました。聞くと市の職員さんでこの数週間、晴れの日は午前中から日が暮れるまでずっと落ち葉を回収しているそうです。午前中にキレイに拾っても午後には元通りの絨毯状態。風に乗って周囲に散らばると苦情が来てしまうそうで、この季節は憂うつになるとも。10メートル級のイチョウは葉の枚数も5万枚以上になるそうで、もれなくすべて落ち葉になります。「キリがない!」と笑っておられました。

「誰も利用しない公園だから更地にしてイチョウを切り倒せ」との声もあるそうですが、一度壊してしまえば二度と元に戻すことは出来ません。この時期だけ落ち葉を拾うリスクよりも人々が楽しめる景観豊かな並木道は守り通しているそうです。

この落ち葉に限りませんが、日々平穏に暮らしている裏側には必ず誰かの努力があること。「それが仕事だから」と言われれば淋しくなりますが、どんな仕事にも「人への思いやり」があることを再認識いたしました。作業員の方にお話を伺えて本当に勉強になりました。